「…...心臓が止まってますね。」
先生の言っている意味が、よく理解できなかった。
わかりたくもなかった。
ただただ、ただただ、涙が流れた。
「8週3日の稽留流産、手術は2日後です。
珍しいことではありません、40代では3人にひとりの割合で・・」
先生が説明を始めたけど、
珍しいことか、当たり前のことか、そんなことはどうでも良かった。
3週前には、画面のなかで、たしかにチカチカ動いてた。
それは、私にとってまちがいなく、かけがえのない、はじめての赤ちゃんだった。
先生の説明は、ほとんど、ダンナさんが聞いたと思う。
エコー見たいって、初めて一緒に診察室に入ったのに、見せてあげたかったのに。
廊下にでると、お腹の大きな妊婦さんだらけ。
「ごめんね」って、それだけ言って、また泣いた。
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